ペットボトルで水耕栽培
水耕栽培とは、土を使用せず専用液肥を用いて植物を栽培する方法の事で、明るい窓辺があれば室内で簡単に始めることが出来ます。
そして、水耕栽培で最も簡単な容器を手作りするときにペットボトルを利用した物が、通称ペットボトル栽培です。
今回は、ペットボトルで野菜作りをする際の容器の作り方とお勧めの野菜、また注意事項についてご紹介いたします。
ペットボトル栽培を始める前に
ペットボトル栽培は初期費用を抑えることが出来ますので、水耕栽培を試しにしてみたい方、初期費用を抑えたいと言う方に向いています。
専用の液体肥料と交換について
専用液肥については、2液を混ぜて使うタイプと、1液のみで使用できるものがあります。私が初心者の方にお勧めしているのはハイポニカですが、こちらは2液を混ぜて使用するタイプです。

ハイポニカは、A液とB液を混ぜて水で希釈。少量サイズもあります。
値段が安いので初めての方で試したい方、また栽培する株を少なくする方にはお勧めしています。
使用方法は、それぞれの専用カップで、A液(2mℓ)B液(2mℓ)を用意して1Lの水で希釈(500倍)します。
私は2Lのペットボトルで作り置きをしています。
液肥の交換は1回/2週間です。液肥が容器に残っていても2週間経過したら古い液は破棄し新しい希釈液に交換します。
栽培する株が多い場合、個人的には4株以上あるなら、水替えの手間がかかりますので、1液タイプの物を購入された方が良いでしょう。
容器の作り方
作り方は極めて簡単で、ペットボトルの上1/3をカットして、上下逆さにしたものを下のボトルに重ねて使用します。

ペットボトルの上1/3をカットして、上下逆さにしたものを下のボトルに重ねて使用

ペットボトル栽培は最も簡単。液肥が入る容量が少ないのが難点
下のボトルに液肥を入れ、上の注ぎ口から下に野菜の根がでるようにします。
ペットボトル栽培はシソ(大葉)がお勧め
水耕栽培は容器を自作するのも楽しみの一つかと思いますが、ペットボトル栽培に向いているのは、断然大葉だと思っています。
※大葉は青ジソ葉の部分を言う商品名で、シソは植物の総称。シソには赤ジソ、青ジソ、エえごま
シソ栽培のお勧めポイント
シソは半陰性植物の為、東南の明るい窓辺があれば栽培は可能な植物です。
種から栽培するのも良いですが、シソは挿し木も簡単に出来る為、ホームセンターで1株購入して、挿し木にして増やしてみる楽しみもあります。
また室内栽培でも株が大きく成長しますので達成感を得られる点でもお勧めです。
苗を購入する場合

購入した苗は環境に慣らしていくのが良い
苗はホームセンターで購入しますが、新たな環境に慣れさせる為すぐには定植(植え替え)をせず数日待ちます。
定植は晴れた日の午前中に行うと良いのですが、水耕栽培ではあまり関係ないでしょう。
苗の土を落とす前にペットボトルを準備
苗の土を落とす前に、ペットボトル容器を作り、下部ボトルに液肥を入れておきすぐに移植できるようにしておきます。
必要な液肥の量はセット後に調整します(後述)。
ポットから取り出し土を落とす

土を落として根を水で洗う
数日から1週間後に、土を落として流水で綺麗に根を洗います。
苗をペットボトルにセットする
シソの苗を、ペットボトル上部を逆さにしたボトルに差し込みます。
苗が小さい場合、ボトルにセットした際に茎が下に下がり、液肥に茎が浸かり過ぎる事があるので、落ち込み防止の為に茎に切れ込みを入れたスポンジを当てましたが、なくても大丈夫です。

スポンジはあってもなくても良いが、成長に連れ
根が完全にすすぎ口から出るように押し込みますが、この時出来るだけ根を傷つけないようにします。

根が完全に注ぎ口から出るようにセットする。
根の成長が進んでいて注ぎ口から出しにくい場合は、根をビニール袋で覆い、少し手でねじって細くして引っ張り出すと、スルッと通ります。
成長に伴い根は必ず大きくなりますので、シソに限らず、根は完全に注ぎ口出るようにセットをします。
ハイドロボールを使用する場合
ハイドロボールは、土の代わりに使用するもので、通気性、保水性に優れ使用後は洗って何度も使い回すことが出来ます。
茎の落ち込み防止にはスポンジの代わりに大きいハイドロボールを使用しても良いでしょう。
先にペットボトルの注ぎ口に根を差し込んで置き、大き目のハイドロボールを上から入れていきます。

左:ペットボトル栽培
右:ポット移植型容器
専用液肥の量について
液肥は、茎が浸かり過ぎないように根の上部をやや残して浸かるくらいの量を入れておきます。
最初にセットする液肥ボトルは、容器を作った時の残り2/3カットで構いません。ただ成長が進むと液肥の減り方が急速に早くなります。
その為、成長に合わせて液肥が入るペットボトルの大きさを変える必要があります。

苗が小さい内は容器2/3を使用、成長したら大きいものへ変更
藻の対策にはボトルにアルミホイルを
水と太陽の光がある場所には必ず藻が発生します。
その為、光を遮断するために液肥の入る容器は黒い物や、アルミホイルを使用するなどして藻対策をします。

ペットボトル栽培とハイドロボール。移植型容器に移植。
ハイドロボールの使用も遮光になりますので、藻の対策になります。
シソは下の葉から摘んで食べる
シソが成長したら双葉を残して下の葉から摘んで食べていきます。
放っておくとわっさわっさとどんどん葉が増えますし、背も高く、葉も固くなります。
液肥もどんどん消費しますので、ある程度の高さになったら摘心(茎の頂点を摘むこと)を行ってこれ以上高くならないようにします。
葉が増えすぎると重さでペットボトルが不安定になりますし、水替えも追いつかなくなりますので、こまめに摘んで食べていきましょう。
ペットボトル栽培に不向きな野菜
リーフレタスやミニトマト、ナスは株自体が大きく育つ為、ペットボトル栽培は不向き化と思います。
リーフレタスは茎と根の距離が短いので不向き

根が横に広がるリーフレタスはポット栽培がお勧め。
茎がないリーフレタスは、上部ペットボトル(カップ)では深すぎる為、成長により葉を痛めます。
葉を上の方に出すために根を上部カップに収まるように植えると、成長につれ根詰まりをする為ペットボトル栽培ではあまりお勧めできません。
またカップの上部を浅めにカットすると、下の下部ボトルに移植することが出来なくなります。
根が横に短く成長する為不向き
更に、根が短い為浅いボトルで栽培すればすぐに液肥がなくなり、深いボトルで栽培すれば根がすぐに液肥から出てしまい干上がります。

移植型容器はあると便利
育苗ポットを利用した移植型容器での栽培がお勧めです。
ミニトマト・ナスは液肥の消費が多くなるため不向き
ペットボトル栽培は、液肥を入れる容器の容量が少ないと言う難点があります。
苗の内は栽培が順調に進みますが、成長が進んだ植物は思う以上に液肥を吸収しますので、常に液肥を枯らさないようにしなければなりません。
ペットボトルの下部(2/3)容器は意外に液肥が入らない
下部ボトルは意外に液肥が入りませんので、苗が小さい内は順調に栽培が進みますが、根が大きくなるとすぐに液肥がなくなります。
下部ボトルを一回り大きくする場合も、根が短く育つものや実が大きく育つものは重さを支えられなくなるので不向きです。

苗が小さい内は容器2/3を使用、成長したら大きいものへ変更
ただ栽培は、自分で考察しながら行うのも楽しいので、色々な方法でお試しになるのも良いと思います。


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