水耕栽培でミニトマト
ミニトマト(ナス科トマト属)は、意外にも強い光を必要としない半陰性植物であるため、初心者でも栽培しやすく、試しに栽培をしてみたい、という方にもおすすめです。
ミニトマトのレジナとは
ミニトマトの栽培方法と言うと、草丈150㎝~200㎝以上で支柱を立てて栽培する方法を思い浮かべるかも知れません。
ですが、レジナという品種は草丈15㎝~20㎝と低いため、支柱不要のコンパクトに改良されたものなので、ベランダ栽培や室内栽培に適しています。
栽培環境を整える
室内にしろ土耕栽培にしろ、植物の栽培で失敗しない為には環境に適したものを選ぶことです。
特に日照条件は成長に大きく影響しますし、害虫・病気対策は栽培方法に関わらず必ず必要になります。
日照条件
半陰性植物では木洩れ日やカーテン越しの柔らかい光が3~4時間あれば栽培可能と言われています。
その為半陰性植物であるミニトマトはナス栽培のように、強い光が常に当たっている必要はなく、午前中の日当たりだけでも栽培は可能です。
ただこの場合やや実成が悪くなります。
また水耕栽培による室内栽培を実際にしてみると、日当たりの良い窓辺であっても植物育成ライトはあった方が良いでしょう。
害虫対策

ラディッシュ(アブラナ科)とアブラムシ
ミニトマトの害虫では、『アブラムシ・オオタバコガ』が付きやすいと言われています。
対策は防虫ネットの使用や農薬の使用になりますが、無農薬にしたいなら 酢を100〜500倍に薄めたもの、または「やさお酢」をこまめに散布して窒息させる方法もお勧めです。
水耕栽培でも天気の良い日に外に出すと、すぐにアブラムシが付着しますので、室内栽培なら基本的には外に出さないようにした方が良いでしょう。
防カビ対策

2021年 秋栽培10/21。窒素過多気味で葉が多い
うどん粉病は、春から秋の高温期(4月下旬~10月下旬)に発生しやすく、葉の付着に始まり放置をすると植物全体を白い粉が覆うため、光合成が妨げられ、生育不良となり実が少なくなるか枯死します。
植物全般に発生するもので、防除方法としては重曹水スプレー(500~1000倍希釈)や酢水スプレー(100倍)の散布があります。
また、常に摘葉を行い風通しを良くする事も重要です。
水耕栽培による栽培方法
支柱のいらないレジナですが、実成は良く、適切に管理をすれば鉢やプランター栽培でも多くの収穫が期待できますが、今回は水耕栽培による栽培方法のご紹介です。
使用するのはポット移植型容器で、今回のポットは9cm(大)になります。
栽培環境を確認

水耕栽培でお勧めのミニトマトは『レジナ』という背の低いミニトマト
- 発芽適温(地温):20℃~30℃(最適なのは25℃)
- 生育適温(気温):20℃~30℃
- 撒き時:暖かい地域では2~5月・寒い地域では3月~4月
- 発芽率:85%(良い)
- 発芽日数:10日~14日くらい。
- 栽培日数:播種から120日前後
種まき 3月初旬がお勧め
収穫期を6月中旬に合わせると、うどん粉病の被害は少なくなります。同じ室内栽培でも9月撒きは、うどん粉病の被害にあいやすくなります。
種まきはスポンジに 2022年3月8日

種まきトレーに播種 2022/3/8
今回は水耕栽培での種まき方法になります。寒い時期での種まきでしたので、蓋つきのお菓子容器を利用して種を撒きました。
10日から二週間で発根を確認したら速やかに種まきトレーに移します。
種まきトレーについての作り方と用法は、こちらの記事をご参照ください。水耕栽培~失敗しない種まき~
収穫期から逆算して種まきを
水耕栽培なら秋撒きより春撒きをお勧めします。
通常春の方が害虫が多いので秋撒きをお勧めするのですが、室内栽培なら害虫はほぼつかない事、秋撒きは生育期・収穫期が高温多湿期に当たり、室内栽培でも10月はうどん粉病が目立つようになることから、春撒きをお勧めしています。

2022年10月21日 室内栽培でもうどん粉病は発生する
防カビ対策の為にも、収穫期が高温多湿気になるのを避けて種を撒くことで、うどん粉病を最小限に抑えることが出来ます。
育苗期の栽培
発芽~播種から10日前後~
3月初旬に撒くと20日ほどで双葉がそろいます。この頃は根も成長していますので、液肥の入った容器に移して育苗を行います。

2022年3/28(20日後) 根の状態

播種から20日後
ナス科(ナス・トマト・ピーマン)の双葉は細長いのが特徴です。
浅型容器に液肥を入れて育苗開始
双葉がそろったら、(水道)水から液肥に変えなければなりません。ただ、この時期はまだ苗が小さすぎる為、浅い容器に専用液肥を張って、もう少し成長を待って育苗ポット(9cm)へ移植をしていきます。
2022年の栽培はハイドロボールは使用せずスポンジのみ

22年4/5(28日後)
2022年の栽培では、9cmのポットへの移植の為にウレタンスポンジを使用してみました。
最終的には葉や実の重さで不安定になりましたので、成長後も十分支えられるように工夫をするとよいでしょう。
2026年はハイドロボールを使用
2026年の春栽培では、ハイドロボールを早い時期に9cmポットへ使用してみました。

ポットの下1/3にハイドロボールを敷く
この上に発芽したスポンジ培地を乗せて、上にハイドロボールを乗せました。

2026年5月2日播種後11日
スポンジが常に光にさらされると藻が発生するため、ハイドロボールは使用すると良いでしょう

9mmの大型ポットに移植し、ハイドロボールで苗を固定
根が短いため、十分に根が浸かるように浅型容器に液肥を満たしてセットします。
生育期の栽培
育苗ポットを容器にセットして栽培をしますが、成長に伴い浅型から深型へ変える場合には、浅型容器への移植なら本葉が5~6枚になる頃には移植を済ませておきましょう。
育苗ポットと浅型容器への移植~38日後~
苗が小さい内は、浅い容器で多株植え用で栽培しても良いでしょう。ただ、ミニトマトは成長に伴い液肥の消費量が格段に上がります。

22年4月15日播種38日後 浅型容器で。
またある程度大きくなったら、光合成を邪魔しないように1株~2株植えに変えていきますが、根が大きくなり過ぎない内にポット移植を済ませておきます。
こまめに根の観察をしない場合は、はじめから2株植え用の容器を使用すると良いでしょう。
播種後49日の茎・根の状態
この頃になるとかなり重くなりますので、出来れば2株栽培が良いかと思います。

22年4/26(49日後)
根は長く横に広がる為、この頃はポットを蓋から外すことはできなくなります。

22年5/23(76日後)
植物は根を育てると言っても過言ではありません。白くて太い根が育つように常に液肥は適切に交換していきます。
つぼみを確認~播種後49日~

22年4/26(49日後)
開花期~播種後60日ごろ~
ナスやトマト栽培では、実成をよくするために一番花~2番花に「トマトトーン」と言うホルモン剤を使用します。
一番花が開いたら2~3回プッシュします。

22年5/23(76日後)
この時期も外に出すと、湿度が高いためすぐにうどん粉病が発生しますが、室内では快適な気温を維持できるため、ほとんど被害はありませんでした。

2022年5/23 播種から76日後
収穫期~播種後107日~
3月初旬の種まきであれば、6月中旬には収穫期を迎えます。

2022年6ミニトマト~レジナ~播種から111日
6月下旬になると下の方の葉でわずかにうどん粉病が発生しましたが、ほとんど気になりませんでした。
茎も太く、葉も多く、実も沢山なるミニトマトは、2株栽培でも液肥の消費が速い事に加え、実が重くなります。
そのため、茎をしっかり支えることが出来る容器の使用が良いでしょう。
植物育成ライトを使用
室内での身のなる植物の栽培には植物育成ライトを使用した方が良いかと思います。
利点も多く、実成が良い事、また外には出さない事でうどん粉や害虫の予防が出来る為、衛生的な管理ができるからです。


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