失敗しない種まき
種まきをする際に最も気をつけなければならないのは、発芽適温と水やりです。
特に、時期を外した種まきや不適切な水やりでは発芽をしない、うまく成長しないなどの問題が起こります。
種まきで失敗しない為には、まずは発芽率の高い種類を選び、パッケージの説明を守るようにすると良いでしょう。
種袋は情報の宝庫

発芽率・発芽日数・発芽適温・生育適温の他、撒き方と栽培方法が記載
種袋には、発芽率・発芽日数・発芽適温・生育適温はもちろん、栽培方法が記載されています。
発芽率の良い種を選ぶ
発芽率とは、撒いた種子の内実際に発芽した種子の割合を%(百分率)で表示したもので、種袋に記載されています。
- 85%以上:はつか大根・チンゲン菜・コマツナ・インゲン・エダマメなど
- 80%以上:リーフレタス
- 80%以上:トマト
- 75%:ホウレンソウ
- 55%:ニンジン
発芽適温と生育適温
栽培環境で肝心なのは、発芽適温と生育適温を区別する事です。
温度には気温、地温、水温とありますが、通常発芽適温とは地温の事を、生育適温は気温の事を指し、発芽適温は根の成長に関連し、生育適温は茎葉の生育に関係します。
種子により発芽適温の方が、生育適温よりも高く記載されている場合がありますが、地温は昼間、太陽の光を受けて地表面が高くなる為、地表の方が高くなります。
一方夜間や冬場は熱放射により地表面の温度は下がりますが、地下部では気温の影響を受けない為地温の方が高いと言われています。
種まきの方法
種まきの前に必ず確認する事
発芽をさせる為には、その種が発芽の為に光を必要とするかどうかで覆土が異なる事、そして栽培する野菜の種類によって種の撒き方が異なる事を知っておくと失敗しなくなります。
種を撒く前に必ずしておくこと
土づくり:土耕栽培では土を耕し、予め肥料を撒いておき、土を作っておきます。この点も種袋の裏に記載されていますので、それに従えば十分でしょう。

土耕栽培ではあらかじめ土づくりを
種まきの当日
種撒きは晴れた午前中に行うのが良く、種を撒く前には土を水で十分に湿らせておきます。
種子が発芽するためには十分に水分を吸水させる必要がありますが、乾いた土に種を撒くと、後からたっぷりの水を上げる事になり、撒いた種が水で流されてしまいます。その為あらかじめ地面に水を与えておくのです。
種は光好性か嫌光性かで覆土が異なる
種の覆土(土をかぶせる)は、光好性種子か嫌光性種子かで変わります。
- 光好性種子とは:種を撒く際に光を必要(明るい場所で発芽)する為、土に撒く場合は覆土を薄くする、あるいは覆土をしない撒き方になります。レタス・ニンジン・コマツナ・シソ・セロリなど
- 嫌光性種子とは:種を撒く際に暗闇を必要(暗い場所で発芽)する為、しっかり覆土します。玉ねぎ・トマト・ナス・ピーマン・ごぼうなど。
植物の種類で種の撒きの方法が変わる
種の撒き方は、すじまき、点撒き・ばらまきといった方法ががありますが、これらは植物の種類や栽培方法によって異なります。
すじまき(条播・条まき)とは
土に作った溝(深さ1㎝程度)に沿って、種を一粒ずつ1列に等間隔(1㎝位)で撒いていく方法です。

種袋とすじまきの方法:チンゲンサイ
葉菜類や根菜類など株間が狭くても良い野菜に適し、発芽後の間引きが楽と言うメリットがあります。
点撒きとは
土の表面に一定の間隔をあけて小さな穴を作り、そこへ数粒ずつ種を撒きます。
大きく育つトウモロコシやダイコン、ハクサイに向いています。
ばらまきとは
土の表面に種を均一にバラバラと撒く方法で、短時間で多くの種がまけ、手間がかからない効率の良い撒き方です。

種袋とばらまきの方法:ラディッシュ
プランター栽培や、ベビーリーフ、ホウレンソウなどの栽培に向いています。
水やり
種まき直後に、種が流れないようにたっぷりのお水を与え、発芽をするまでは土の表面が乾かないようにしますが、常に水浸しとなるような与え方をすると、種が水膨れ状態になり、徒長の原因になります。
水耕栽培では徒長になりやすいとも言われているので、適切な水分量を守るようにします。
種まきの芽出しとは
種まきでは、発芽率を上げる方法に『芽出し(催芽)』という方法があります。
ホウレンソウのように発芽率が低い種類などは、より適切な環境で管理をする事で発芽を確実に行わせる事が出来ます。
通常種を半日~1日程度水に浸しておき、そのあと湿らせたガーゼなどに包んで保管をします。
芽出しの保管場所は種の種類で異なる
芽出し作業による種の保管場所は、冷所をこのむ野菜と高温を好む野菜とでは異なります。
- ホウレンソウ:冷蔵庫の野菜室(5℃)で2~3日置く。
- ナス・トマト・キュウリ:20~30℃の暖かい場所に置く。
発芽、発根をしたら土に戻します。
水耕栽培では種まきトレーの使用を

種まきトレーとスポンジ撒き
水耕栽培では、十分に(水道)水に浸したスポンジ培地に種を撒きます。
芽出しは成功しやすいですが水分過多により徒長も起こしやすいという難点がありますので、スポンジが水を吸い過ぎない(水分過多防止)ためにも、マットを敷いたものを使用する事をお勧めします。
種まきトレーの必要性

右:リビングファームの既製品 左:百均で揃えた自作トレー 猫除けマット
適当な大きさのトレーを用意し、マットは、百均の猫除けマットトレーに合わせてカットして作ります。
水道水は、スポンジを置いた時にヒタヒタになるくらいの水笠で構いません。
マットを使用する事で根は真っすぐに伸びていきますので、スポンジが水を吸い過ぎることなく、根が十分に水に浸かることもできます。
マットを使用しないで平らな場所で発根をさせると、根は横へと延びていきます。栽培は可能ですが、育苗ポットへ移して栽培するなら、下から真っすぐに伸ばした方が、都合が良いのです。
種撒き後の保管場所
種まきトレーに種をセットした後は光好性種子なら明るい場所に、嫌光性種子なら暗い場所に保管します。
ただ、比較的失敗しない栽培方法でもありますので、私は好んで行っています。
発芽を確認したら、明るい場所へ移して栽培を
水耕栽培については、水耕栽培の始め方~自作容器でリーフレタスを栽培~でご紹介しておりますので、参考になれば幸いです。


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